「東京に住んでいると、街中で芸能人を見かけることはそこまで珍しいことではない」と聞いたことがあります。
しかし、地方に住んでいるとそのような体験はほとんどありません。観光地や商業施設に勤めていれば別かもしれませんが。
大阪でも市外に住む私。芸能人に遭遇する体験があったかと記憶を掘り起こしてみると、ずいぶん昔に見かけたことがあったのを思い出しました。
なんば駅で芸人さんを見かけた
それは今から20年以上前のこと。友人たちと地下鉄のなんば駅を歩いていました。
なんば駅は地下鉄や私鉄が数路線ほど乗り入れる大きな駅。通路は人で込みあっています。
すると、前から歩いてくる男性の服装に既視感があるのです。
友人「あの格好どこかで見たことがあるような気がするよね。」
テレビで観たことがあるような…
だんだんと距離が近づいてきて顔が見える距離になった時に気が付きました。
私たち「あさり・かつおのどっちかだ!」
皆さんはあさり・かつおのことを知っていますか? 漫才コンビで、その当時は関西ローカルの漫才番組などで見かけることがよくありました。
私たちが見かけたのが「あさり」の方だったのか「かつお」の方だったのかはいまだにわかりません。それでも、テレビに出ている芸能人を街中で初めて見たという体験でテンションがとても上がったのを覚えています。
初めて見かけた芸能人は自分の中では別格になる
その後、私が街中で芸能人を見かけたのは一度だけです。
その時に遭遇したのも漫才コンビ。地元の駅から電車に乗って、ふと前を見たら目の前に二人で並んでいました。
ただ、その時はテンションがそこまであがらなかったんですよね。
劇場に行くところなのかな
電車の中でさまざまな人と隣り合わせるのと同じ感覚で、日常の一コマ的に受け止めたのです。
あさり・かつおのどちらかの人を見かけた「なんば駅」は劇場の近く。地元の電車に乗った時に漫才コンビと遭遇の方が特殊な体験なはず。それなのに記憶としては薄いのです。
初登校・初出勤の日については10年過ぎても何かしらの記憶があるのに、二日目・三日目になると何をしていたのか覚えていない。そのような感覚だと言えば伝わるでしょうか。
Wikipediaで調べたところ、あさり・かつおはすでに解散をしているようです。けれど今後も、街で見かけた芸能人の話題が出た時に私はあの時の嬉しさを思い出すはずです。
「初めて」という経験はその人にとっての付加価値を与えるもので、別格な記憶へとつながっていくものなのかもしれませんね。