世の中には二種類のおばさんがいます。一方は中年になってもスタイルをキープする人。もう一方は、ブクブクと太って増量がとまらない人。私はどうやら後者だったようです。
30代までの私
現在でこそ中年太りに苦しむ私ですが、30代までは痩せていました。むしろ、痩せているのを通りこえてガリガリといえるレベルの細さ。だから、学生時代には友達とこのような会話をすることもありました。
友達「えいえむって細くてうらやましいわぁ。何かダイエットしてるん?」
「何もしてへんで。なんでか知らんけど食べても全然太らへんねん。」
もしもタイムマシーンがあったなら、あの日に帰って自分のことを張り倒しこう言ってやりたいものです。「調子に乗るな! 20年後にはおまえは激太りの坂を転がり落ちているぞ! 」と。
けれども、当時の私にとっては痩せていることはコンプレックスでした。ガリガリ過ぎてあばら骨が浮き出ているし、横から全身を見ると薄っぺらくて紙のような状態。適度に肉付きのあるメリハリのあるスタイルに憧れていた学生時代の私。マウントでもなんでもなく本気でこのような会話をしていました。
忍び寄る中年太りの影
30代になって少しだけ体重は増えましたが、「痩せすぎている人」から「痩せている人」程度の変化。むしろ私にとっては好ましい変化で、このままスタイルをキープできたらいいなと思っていました。
40歳になる直前だったでしょうか。それは突然にやってきました。
最近、体重が思うように減らないなぁ
食べすぎたり運動不足になったりすると、体重が増えるのは誰にでもあることです。けれども、以前なら食べる量を控えめにしたり少し運動をしたりすれば体重は元に戻りました。
ところが、この頃から思うように体重のコントロールができなくなってきたのです。これぐらいの時間をかけて運動をすれば1㎏は減るはずだったのに、0.5㎏しか減ってくれない。どうして?
いくら頑張っても思うようにならない体重。それが積み重なって、いつしか体重をキープしようという発想すらなくなっていきました。
気づけば20㎏以上も増量!
40代半ばになったある日、ついに私は気づいてしまったのです。
「えっ? 20代の頃より20㎏以上は体重が増えてる?」
この記事を読んでいる人の中には、20㎏も増えていて気付かないなんてありえないと思う方もいることでしょう。けれども、2つの理由から本当に気づかなかったのです。
体重の比較の仕方がダメだった
体重が増えてきていることにはもちろん気づいていました。しかし、この日までは1週間前や3か月前などの「それほど遠くない昔」との比較しかしていなかったのです。
もし、3か月で20㎏も増えていたのならさすがの私でも気づいたことでしょう。しかし、私は5年近くの時間をかけて緩やかに増量への道を進んでいきました。結果として、私の中では「数か月前よりも2㎏増えたな」程度の感覚にしかならなかったのです。
若い頃の記憶を引きずったのがダメだった
この記事でも触れましたが、若い時の私はとても痩せていました。標準体重よりもかなり少なくて、学生時代の身体計測では常に「痩せすぎ」と判定されていたほどです。
だから、体重が増えても私には驚くほど危機感がなかったのです。
少し増量 ➝ 標準体重に近づいた
さらに増量 ➝ 標準体重になった
もっと増量 ➝ 標準体重を超えたけどまだ普通の範囲
まだまだ増量 ➝ 普通の範囲を超えたけど身長が高いから大丈夫
この思考のままずるずると過ごしていった結果、20㎏以上増量した体が完成しました。
ダイエット開始
「私は肥満の域まで太ったのだ」と自覚してから、実はダイエットもどきを開始しました。
初めてから4か月で3㎏減。今のところ、話すのも恥ずかしい成果しか出ていません。
先日、某ホームセンターに行った時にトレーニング用品の売り場に3㎏の鉄アレイが置いてありました。それを見た時にこう思ったのです。
4か月前までの私は、毎日あの鉄アレイを持って生活していたのと同じだよね
この数年は、駅の階段を上がるのがしんどかったり、外出してもベンチに座って休憩したりすることが増えていました。鉄アレイと同じ体重を抱えていたらそうなるのも当然ですよね。
百害あって一利なし。まだまだ道は遠いけれど、健康のためにもまずは標準体重を目指して頑張ろうと思います。