WordPressでブログを始めて数年目。アクセス数は相変わらず1日に2ケタの弱小ブログですが、検索から来てくださる方も増えてきました。
そうなると気になってくるのが、どのような検索ワードでこのブログに来てくれるのかということです。アクセス解析を見ると、さまざまな検索ワードがあって面白いですね。そして、検索からブログにくる人は2パターンの人がいるのではないかと思うようになりました。
なお、このブログは日常や体験談などをメインに書いています。実用的なブログ(「WordPressの使い方」「猫の飼い方」など)の場合には、以下の内容は当てはまらないと思うのでご注意ください。
2パターンとは何か
大前提として「検索をしてブログを訪れる人」には疑問や悩みなど知りたいことがあります。それにプラスして、検索する人の意図は大きく分けると2パターンがあるのではないかと思うんですよね。
それは知りたいことに対して「肯定的な人」と「否定的な人」です。
具体例をあげると
どういうことかの一例をあげますね。昔、書いた記事の中に次のような内容のものがあります。
「電車の7人がけシートに座っていると、隣の一人座れるかどうかの狭いスペースにおばさんが座ってくることがある。若いころは厚かましい人だと思っていた。しかし、自分が40代になると更年期の影響もあるのかなと思うようになった。」
〈元の記事〉おばさんがスキあらば電車の座席に座るのは厚かましいだけが原因ではない(新しいタブで開きます)
この記事は、書いた当時は検索上位に表示されることがありました。その頃に検索ワードを確認したことがあるのですが、検索者の気持ちが透けてみえたんですよね。
肯定的な人の場合
「電車」「座席」「狭い」「座る」「おばさん」のようなワードの組み合わせで検索する人は、どちらかというと肯定的な気持ちの人が多いように感じます。肯定的というと言いすぎかもしれませんが、おばさんに対して悪意がないというイメージです。
自分ならそのような状況では立つけど、おばさんが狭いスペースでも座るのは理由があるのだろうか。
おばさんになってからすぐに電車で座りたくなってしまうのだけれど、それは自分だけなのだろうか。
検索者に直接確かめたわけではないのですが、私はこのような気持ちなのではと推測しました。というのも、なかなか凄まじい検索ワードもあるからです。
否定的な場合
「うざい」「ババア」
先ほどの検索ワードにプラスしてこれらのワードが組み合わされることがありました。見るからに悪意がありますよね。けれども、結構あったんですよ。むしろ、こちらのパターンの方が多いぐらいに。
狭いスペースにおばさんが体をねじ込んできて嫌な思いをした。他にもこういう体験をしているのだろうか。そういう人と不快さを共有したい。あのおばさんを嫌だと感じても自分は何も悪くない。相手が悪いのだと思ってもよい理由が欲しい。
これらのワードで検索する人には、このような相手を否定したい気持ちがあるように感じます。
ミスマッチはモヤモヤを招く
先に書いた2パターンについて極端な言い方をすれば、「何かを理解したい人」と「何かを批判したい人」とも言えるでしょう。そう考えた時、ブログを書く側の人間としてはミスマッチを防ぐように気をつけなければならないと思うのです。
話題の映画がそれほど面白くなかったと書いた記事に、これから映画を見るのを楽しみにしている人がやってきた。
週末にまとめて数日分の洗濯をしたと書いた記事に、毎日洗わないなんて雑菌まみれで不衛生だという考えの人がやってきた。
これらはどちらもミスマッチ。検索者は期待した内容が見つからない可能性が高い。ブロガーは最後まで読んでもらえないリスクが高い。どちらにとってもモヤモヤと割り切れない気持ちになりかねません。
このようなミスマッチは日常や体験に基づいた記事を書いていれば誰にでも起こる可能性がありますよね。
お互いが不幸にならないために
ミスマッチはお互いを不幸にしてしまいます。そうならないために、ブログの書き手にできることには何があるのでしょうか。
自分の立場を明確にする
一番わかりやすいのは自分の立場を最初に明確にしてから記事を書くことです。肯定の立場なのか、否定の立場なのか。それが明らかだと、検索からきた人もこの記事は自分が求めるものなのかがすぐにわかるはず。ミスマッチを防ぐことにつながります。
理想はタイトルだけで伝わることですよね。そうすれば、記事がクリックされることを防げますから。
ただ、タイトルの少ない文字数で伝えるのは大変です。だから、できるだけ記事の始めの方で伝えるようにするのです。
ブログの中には、リード文(最初の見出しまでの文章)の中に次のようなことを書いている人がいますよね。

「この記事はこのような人におすすめ!」
他の方のブログを訪ねた時に、このパターンをよく見るなとは思っていたのです。「ブログの書き方」の解説などで紹介されているからかと思っていたのですが、きちんと意味があったんですね。確かにこれなら誰を対象として記事を書いているのかがわかりやすいです。
自分とは違う考えの人もいることを意識する
もう一つは、自分とは違う考えの人がブログにくるということを意識して記事を書くことです。人の考えは千差万別。いくら防ごうとしてもミスマッチを完全に避けては通れません。だから、「様々な考えがある中で私はこう思った」というスタンスで書くことも大事なのではないでしょうか。
たぶん上手く伝えられていないと思うので、これも例を出してみますね。次のような書き方は避けた方がよいと思ったということが言いたいのです。
〈避けた方がよい書き方〉
美味しいと評判のケーキを食べてみたらまずかった。これを美味しいと思う人が信じられない。そういう人は本当に美味しいものを食べたことのない人なのだろう。
なかなかに毒がありますよね。確かに、自分の考えをはっきりとさせるのは大切です。でも、自分と違う考えの人は間違っているとか変だとかいう書き方になると、まるで自分が世界中心のような価値観の押し付けになりがちです。だから、そうならないように記事の書き方は気をつけたほうがいいですよね。
他の考えの人も尊重する書き方なら、たとえミスマッチでブログにきた人が読んでも角が立ちません。むしろ、ああ、このような考えもあるのだなと納得して最後まで読んでくれる可能性も。
もちろん、「信号無視はダメだ」とか「モラハラはダメだ」とかいう記事の場合は逆の立場を認める必要はありません。様々な考え方があっていい話題の中で、一方的な書き方は避けた方がよいのかなという話です。
楽しいブログ生活を過ごしたい
「お互いが不幸にならないために」などといってわかったようなことを書いてしまいましたが、これは自分のブログ生活に対する戒めでもあります。理屈では理解できても実行となると難しいんですよね。
ブログを書くのは孤独な作業です。パソコンに向かっていると、自分の言いたいことばかりに意識がむいてしまいがち。でも、ブログを公開している以上は画面の向こうに相手がいます。その人に対する思いやりを忘れてはいけませんね。
これからも長く続くであろう私のブログ生活。どうせ続けるなら楽しい生活でありたいものです。検索からブログに来る人は自分とは違う人もいるのだという意識を忘れずに、楽しくブログを続けられたらと思います。