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スマホの持ち方に年齢が出る

皆さんはスマホで電話をかけることはありますか?

私は昔から電話が大の苦手。できるだけ避けて生きてきました。けれども、どうしてもかけなければいけないこともありますよね。

先日、仕事の休憩時間にスマホから電話をかけたのです。すると、私が電話を避けている内に時代の波が動いていたことに気がつきました。

スマホでの電話の持ち方は2種類ある

私が電話をする姿を見て、同僚がポツリと言ったのです。

「詠山さん、スマホの持ち方はそっち派なんですね。

(……そっち派?)

詠山依麦子えいえむ
詠山依麦子えいえむ

電話の持ち方にそっち派も何もないだろうと思っていたので、同僚の言葉を聞いた時には頭の中に「?」しか浮かびませんでした。それを同僚も察したのでしょう。

「固定電話の受話器と同じ持ち方ですね。」

私はスマホの時も固定電話と同じ持ち方をしています。スマホの上部は耳にあてて下部は口元に持っていくスタイル。この姿勢に何の疑いを持ったこともありませんでした。

けれども、中には他の持ち方をする人もいますよね。スマホを手のひらに乗せて口元に近づけるようなパターンです。

同僚が「そっち派」という言葉を使ったということは、自分とは違っていて珍しいと感じていることがうかがえます。私のような固定電話スタイルは今や珍しいのでしょうか?

固定電話スタイルは減少していた

様々な人のスマホからの電話のかけ方に意識を向けて見ると、同僚のいうことは本当だとわかりました。街中で見かける人たちの中では、固定電話スタイルは以前より減っているように感じるのです。

さらに個人的な感覚で言うと、若い人や仕事中と思われる人たちは口元だけをスマホに近づけるパターンが増えていますね。一方で、アラフィフの私より上の世代に感じる人たちは固定電話スタイルが多いように感じました。

年齢が上がるほどスマホを耳にあてて通話する方式が多くなるのはなぜなのでしょうか。自分の経験に照らし合わせて考えてみると、2つ思い当たることがあります。

常識は簡単には変えられない

一つ目は一度身についた常識はそう簡単には変えられないということです。

アラフィフ世代の私からすれば、電話と言って思い浮かべるのは固定電話です。ガラケーやスマホが登場してからもメインとして使ってきたのは固定電話でした。

固定電話を使う時には、受話器の片側は耳にもう一方は口元にという形が当たり前。受話器を逆さに持つようなことがあれば通話自体が成立しません。電話を使う時には耳と口を当てるものという常識が長年に渡ってしみついているのです。

だから、人生の中で固定電話を使った頻度が高ければ高いほど従来の持ち方になっているのではと思われます。

スマホの機能を使いこなす必要がない

二つ目はスマホの利用頻度が低いためにすべての機能を使いこなす必要がないということです。

固定電話スタイルでスマホを使うと困ったことはありませんか? 

過去に私も、画面に押した覚えのない数字が並んでいたりファンデーションがついていたりということがありました。知らないうちに頬が画面に触れてしまっているのでしょうね。

そういう場合に便利なのが、口元だけにスマホを近づけるスタイル。ただ、その状態で通話しやすくするためには音量のボリュームを調整したりイヤホンを使ったりたりする必要があるかと思います。

けれども、スマホの設定に詳しくない人間にはそれだけのことが難しいのです。

・通話音量を調節しようと思ったら説明書を引っ張り出さなければならない。

・自分のスマホで使えるイヤホンがどれかわからない。

これらのハードルを乗り越えなければなりません。

日常的にスマホで電話をかける場合には、調べたり誰かに聞いたりして口元だけスタイル用に設定を変えるメリットがあると思うのです。

けれども、利用頻度が少なければその回数も数えるほどしかありません。お困り度レベルもそれほど高くないでしょう。

だから、初期設定のままでイヤホンを使わずとも通話が可能な固定電話スタイルが中高年には多いのではないでしょうか。

補足・総務省のデータより

先ほどの部分では、「中高年世代は若者に比べるとスマホの利用頻度が少なくて機能を使いこなす必要がない」という推測のもとに書きました。これは、私や知り合いを念頭においてのものです。

ただ、本当にそうなのかが気になったので総務省のデータ(令和3年)を調べてみました。

スマートフォンやタブレットの利用状況を年齢別に調査した際に、「よく利用している」との回答を抜粋したのがこちら。

18~29歳 96.9%
30~39歳 97.1%
40~49歳 90.2%
50~59歳 84.3%
60~69歳 55.5%
70歳以上 24.3%

〈参考記事:総務省 | 令和3年版 情報通信白書 | デジタル活用支援

高齢になるほど利用頻度は少ないですね。

また、このデータはタブレットも込みの数字です。この記事では通話機能の話について書いてきたので、電話をかけるための媒体としての利用はもっと少なく見積もっていいのかもしれません。

さらに、70歳以上の「デジタルをほとんど利用しない」または「利用しない」人についてその理由も書いてありました。理由の上位は以下の通り。

・自分の生活には必要ないと思っているから(52.3%)

・どのように使えばよいかわからないから(42.4%)

このデータだけですべてを語ることはできません。しかし、高齢者ほどスマホの利用頻度は低くて、使い方に慣れていなかったり使いこなす必要性を感じていなかったりという傾向はあるように思います。

発見をしたような気持ちになる

この記事のタイトルを「スマホの持ち方に年齢が出る」とつけたので、どちらがいいとか悪いとかの話と思った方もいるかもしれません。

けれども、私が言いたかったのはそうではありません。スマホの持ち方は人それぞれ。好きに持てばよいのです。

ただ、その何気ない動作にはその人の考え方や価値観が表れているように感じました。また、年齢で大雑把に分けられるようにも思えました。それが小さな発見をしたようで興味深かったということが言いたかったのです。

身の回りを見渡してみると、まだまだ同様のことがあるはず。それに目を向けるとまだまだ面白いことが見つかりそうですね。

  • この記事を書いた人

えいえむ(詠山依麦子)

アラフィフ非正規おひとり様/ブログは2006年から(長い休止期間を含む)/

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