年齢を重ねると、鏡を見た時に「あれ?」と思うことが増えますよね。数年前までは体形についてそう思うことが多かったのです。でも、最近は顔を見た時にも起こるようになってきまして……。
ほうれい線がこんなに深かったっけ?
もう少し目が大きかった気がするのだけど。
なんだか鼻の下が長くなってきた気がする。
フェイスラインがもたついてきたなぁ。
けれども、自宅で鏡を見ている時にはまだマシだったことに気がつきました。
歯医者で現実を突きつけられた
先日、歯医者に行った時のこと。治療を終えた後に、先生がその箇所について説明をしてくださることになりました。
先生:「手鏡を持ってお口をあけてください。」
歯科助手の方が渡してくれた手鏡を診察台で受け取ります。
.png)
家で見るより老けている……
そこには今まで見たことのない私の顔がありました。
フェイスラインに驚く
以前の記事でも書いたのですが、40代になってから20㎏以上も体重が増えたのです。そのため、顔の肉が増えたこともフェイスラインがぼんやりとしてきたことにも気づいてはいました。
しかし、歯医者で見た私はそれ以上でした。立派な二重あごの持ち主な上に、首の部分にも余分なお肉の存在を感じます。いやいやこんなはずではなかったのに。
顔のポツポツに驚く
それは、肌についても同様でした。40代になってから顔や首のポツポツに悩んでいたんですよね。おそらく稗粒腫(はいりゅうしゅ・ひりゅうしゅ)とかアクロコルドンと呼ばれるものだと思います。
本来はこのポツポツは皮膚科で取ってもらうものなのだとか。でも私は、あまりにも気になるものは自己責任でギュッと爪で引きちぎっていたのです。それで目立たなくなったなと思って安心していました。
ただ、歯医者で見ると、私が思っている以上にポツポツがあることに気づきました。特にもみあげとか顎の下の部分にはビックリです。まさかこんなところに隠れていたなんて!
家の鏡では老化に気づけなかった理由
今までの生活の中で自宅の鏡を見る機会は数えきれないほどありました。それなのに、なぜ二重あごや首のポツポツに今まで気がつかなかったのでしょうか?
考えてみると、大きく二つの原因があるのではと思うのです。
見える角度には限界がある
自宅で鏡を見る時には、基本的に備え付けてある鏡を見ることが多いですよね。風呂場・洗面所・玄関・鏡台・クローゼットなどなど。それに対して、自分が見たい箇所を映していくことになります。
けれども、映った姿を自分で目視するには限界があります。自分の横顔を確認したいと思ってもどうしても死角が出てくることに。くまなく自分の顔を確認したいと思ったら、誰かにさまざまな角度から動画を撮ってもらうぐらいのことをしなければなりません。
しかし、一般人がそこまでして鏡で自分を確認することはなかなかないですよね。だから、自分の顔であったとしても知らない部分が存在することになるのでしょう。
意識していると「良く」見える
また、日常で鏡を見る時には、そこに「どう見えるか」という意識が働いています。
化粧をするので鏡をみよう。
髪がはねていないかチェックしよう。
他にもさまざまな状況が考えられるでしょうが、自分の見え方を確認しようとしている点では共通しているのではと思います。
その時に、残念な姿で映る自分を期待している人はほとんどいないですよね。自分はごくごく平凡な容姿だと思ってはいても、本人比でよりよく見えることを心のどこかで望んでいるのは。
だから、自分を鏡でみる時は無意識に格好をつけてしまうのです。自分が良く見える顔の角度にしたりお腹に力を入れてひっこめたりのような状態ですね。
そのため、自分にとって都合の悪い部分を見落としてしまうのではないでしょうか。
「歯医者の手鏡」と「家の鏡」を見る時の違い
歯医者で手鏡を見た時の状況を思い出すと、普段に鏡を見る時とは違う点がありました。
まず、歯科助手の方から手鏡を受け取ったということです。外出時に手鏡で身だしなみをチェックすることはありますが、他人から手鏡を受け取ると映すまでの軌道が違うんですよね。
次に、治療した歯を一刻も早く確認したいという状況がありました。そのため、鏡を渡された瞬間から目を逸らすことなくじっと見つめていたのです。
これが合わさるとどうなるのか。うつむいた状態の自分の口元付近を凝視することになり、顎回りや首元のぜい肉の存在を余すことなく堪能する結果となります。
さらに、普段と違うのはライトを浴びていること。治療のためのライトで照らされているので、見たくない現実がこれでもかと鏡に映し出されます。首元のポツポツはそこまで見せてくれなくていいのに。
歯医者で見た姿がたぶん現実なのだろう
歯医者で手鏡を見た後はかなりショックでした。自宅で鏡を見る時よりも老けて見えたからです。
アラフィフなのでそれなりに年齢を感じるようにはなっていましたが、まさかここまでとは思ってもみませんでした。けれども、たぶん歯医者で見た姿のほうが現実なんでしょうね。
誰かに写真を撮ってもらった時に自分の姿に驚くことってありますよね。まさにその状態です。
自分のテリトリーの外で相手のタイミングで鏡を見ることになった時に、そこに映されたものがきっと「他人から見える自分」にもっとも近いのでしょう。自分を客観的に見るのは難しいものですね。